この記事は「こんな方におすすめ」です。
・最近抜け毛が気になり始めた
・根拠のある発毛成分が知りたい
・無駄な出費はしたくない
・実際に使っている人の話が聞きたい
現在、SNSでは薄毛対策や育毛アイテムについて様々な情報があふれています。
本記事は、気になる人も多いであろう本当に効果のある発毛剤(成分)について丁寧に解説します。
ぜひ、参考にしてみてください。


僕自身も、30代になった頃から抜け毛が気になり始めてクリニックを受診したところ「AGA(男性型脱毛症)」と診断されてかなり悩んでいた時期があります。
僕の場合は早期治療だったこともあり「今ではパーマを楽しめるくらい」まで髪が増えて本当に良かったと思っています。
今思い返してみても、
髪の悩みは男性にとって本当に死活問題。
過去の僕と同じような悩みを抱えている人の救いになれたらと思います。
今回ご紹介する情報は「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」に記載されている情報と僕の体験談も交えています。
信頼性が高い「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」

昨今、さまざまな発毛、育毛に関する情報が溢れていますが
結論からいうと
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン
こちらをもとに成分選びをすれば問題ありません。
クリニックでAGA(男性型脱毛症)の治療を受ける場合も、基本はこのガイドラインに沿って行われることがほとんどなので一読する価値はあると思います!
それでも注意しておきたいのが「100%薄毛が治る保証」はないということ。
原因は大きく2つあります。
1.薬物療法の効果の限界
内服薬や外用薬は進行抑制と発毛促進には有効ですが、薬の服用を止めると再び薄毛が進行してしまいます。
2.原因がAGA以外の場合
脂漏性脱毛症や円形脱毛症、びまん性脱毛症などAGA以外の脱毛症が原因のこともあり、その場合は適切な診断と治療が必要となります。
とはいえ、本ガイドラインは信頼性の高いエビデンスに基づいて作られており僕自身も効果を実感していますのでお役に立てると思います。
「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」が信頼できる理由
一言エビデンスといっても、その信頼度にはレベルがあるのをご存知でしょうか。
信頼度の高さというのは研究方法によって決まるため、一概に「エビデンスがある=信頼性が高い」とは言い切れません。

上の図はエビデンスレベルを高さをわかりやすくもので、基本的には上にいくほど信頼性が高いことを表します。
今回ご紹介する内容は、日本皮膚科学会という皮膚に関する、日本でいちばん大きな学会が作成したガイドラインであり、
実際に人間で行った
・ ランダム化比較試験
・ システマティック・レビュー
この2つの実験に基づき、信頼性の高い研究のみをまとめたガイドラインになっています。

本ガイドラインは2010年に作成されて2017年に改訂されている点にも注目です。
科学的根拠のある育毛成分ベスト3

このガイドラインでは発毛成分の信頼性を
「A」「B」「C1」「C2」「D」
このような、5段階の推奨度で評価しています。
段階別の説明はこちらです。
- A :発毛成分を強く勧める
- B :発毛成分を勧める
- C1:発毛成分を行ってもよい
- C2:発毛成分を行わないほうがよい
- D :発毛成分は行うべきではない
そして、この評価における推奨度Aは
・ 少なくとも1つの有効性を示す
・ 良質なエビデンスがあること
と定義されています。
反対に推奨度Dは
・ 無効あるいは有害であることを示す
・ 良質なエビデンスがある
このような定義付けになっています。
今回は、この評価ランクで言う「推奨度A~推奨度C1」までの育毛に有効な成分をランキング形式でご紹介します。
第1位:誰もが耳にしたことのある“あの”成分

科学的根拠がある育毛成分第1位です。
みなさんもすでにご存知でしょう!
ミノキシジルです。
ミノキシジルは発毛促進成分として知られており、特に薄毛や脱毛症の治療に用いられる医薬品。

もともとは血管拡張剤として開発されていたようですが、発毛効果が確認されたため薄毛治療に使用されるように!
ミノキシジルは、頭皮の血流を改善して毛根への栄養供給を促進、成長を助ける働きがあります。
男女問わず使用可能ですが、特に男性型脱毛症(AGA)に対して高い効果を発揮します。

このミノキシジルは厳密に言うと育毛剤はなく発毛剤に配合されており、ほとんどの商品で「濃度2~5%」がスタンダードになっています。

ちなみに僕は、濃度5%のミノキシジルを使用して治療を行いました。
また、商品のなかには、ローションタイプの「ミノキシジルローション」があります。
やや高価格であること、使用感がペタペタして頭に塗布すると垂れやすく使用するシチュエーションを選ぶなどしたため、僕は使い慣れるのにコツが必要なのが難点に感じています。
第2位:アデノシン

発毛に効果があるとされている成分
第2位は、アデノシンです。
この成分はヘアサイクルを正常に保ち、発毛促進効果が期待できるとされています。
アデノシンに関するエビデンスは、男性型脱毛症に対する3件のランダム化比較試験を実施したとしておおり、そのエビデンスの内容を簡単にまとめると…
- 101名の男性被験者を対象
- 0.75%アデノシン配合ローションを6 カ月間使用
- 髪の太さやコシの改善が見られた人の割合が「80.4%」
- アデノシン配合ローションは「5%」ミノキシジルローションと同等の有用性がある
男性型脱毛症では推奨度「B」ですが、女性型脱毛症への推奨度は一つ下の推奨度「C1」となっています。
第3位:4つの成分がラインクイン
科学的根拠のある発毛成分第3位は
・カルプロニウム塩化物」
・t- フラバノン
・サイトプリン
・ペンタデカン
この4つになります。
こちらの成分については、男性型脱毛症においての非ランダム比較試験で「6例中4例で脱毛減少・発毛」が見られたという報告があります。

副作用も軽微な点から過度な期待は禁物ですが、使用の検討を行ってもよいとされています。
女性型脱毛症においての臨床試験については実施されていない点について注意が必要です。
【番外編】「推奨度C1」成分配合のシャンプー

発毛剤以外にもよいとされているシャンプーあります。
そのシャンプーには「ケトコナゾール」という成分が含まれており、ガイドラインでは「推奨度C1」とされています。
ケトコナゾール配合のシャンプーの研究一例
- 27名の男性被験者を対象に21カ月間の観察を実施
- 2%のケトコナゾールシャンプー(KCZ)と市販のシャンプーを用いた非ランダム化試験
- 成長期毛率×毛髪直径平均値によるpilary index(PI)はKCZ郡で6カ月より増加を確認
- 15カ月目以降は横ばい

こちらのシャンプーは一般医薬品、のため残念ながら市販シャンプーではほぼ出回っておらずクリニック専用の製品として取り扱っているところがあるみたいです。
医療用シャンプー「Dr.BALUMO」

こちらのアイテムは「AGAクリニック」で処方されているシャンプーです。
フケやかゆみ抑え、脂漏性皮膚炎対策に効果的で、皮膚に存在する菌やカビなどに対して、殺菌や抗菌作用があります。
またAGAの原因物質である男性ホルモンを阻害することで、抜け毛の軽減に効果的とされています。
気になる方は、公式サイトをチェックしてみてください。
やってはいけない発毛法

脱毛症診療ガイドラインには、行うべきではない発毛成分についても記載されています。
この章では、僕がAGA治療経験、ガイドラインの内容を参照し、皆さまに積極的におすすめできない手段について解説します。

安くて即効性がありそうな商品は目を引く力がありますが、発毛サイクルの状態や肌の状態を確認可能なクリニックでの治療がおすすめ!
フィナステリドの内服

第一に、フィナステリドの内服です。
クリニックによっては独自の治療薬で治療を行っている場合があり、実際に僕も勧められたことがあります。ですが、当時は専門家になる前だったこともあり知らずに飲んでいると、顔が赤くなる副作用が出たため止めた経験があります。
AGA治療は保険が効かないので皮膚科や内科に比べれば割高になり、治療には半年以上の長いスパンが必要。
だからこそ、治療実績よりも自分が信頼できると思うクリニックを選ぶことが何より大切だということを学びました。
海外からの自己輸入

個人輸入で海外の発毛剤を安く手に入れることは可能ですが、
個人的にはおすすめしません。
理由としては、日本で売られている発毛剤は一定の安全性が担保されていますが、海外にはそれがないから。

現実、本物かどうか怪しいものも多く存在しています…
僕は使ったことはないですが、ケチって個人輸入をした結果、効果がなかったばかりか皮膚炎を起こしてしまったという話も聞いたことがあります。
通院せずに発毛剤の購入を検討している方は、日本の公式通販、またはドラッグストアなどで買うようにしましょう。
まとめ:育毛剤は正しく使って早めに対策をしよう
僕も以前そうだったのですが、育毛剤・発毛剤は口コミを見て選びがちですよね。
多分、そこには
・本当に効果があるのかわからない….
・口コミを見て安心したい…
このような心理が働いているのだと思います。
それでも、しっかり学んだ上で冷静になると、見ず知らずの人の意見を鵜呑みにして安心することの危うさに気づいてくるはずです。
ぜひ、本記事を参考にして正しい抜け毛対策をしていただけたら幸いです。
